★9月6日
皆様こんにちは。
昨日に引続いてのブログ更新です。
今からちょうど20年程前の暑い夏の日の事でした。
お店にひとりのお客様が来店されました。
年の頃なら80代後半、小柄で白髪の男性のお客様でした。
入店後すぐにお店のカウンターまで近づかれると、
「こちらで古い写真を額に入れて頂けますか?」
とのお尋ねがありました。
私「それではまずお写真を拝見できますでしょうか。」
おもむろに手持ちの古いアルバムを開かれ、
お客様「これなんですけど。」
私「。。。」絶句
お客様に見せて頂いた1枚のモノクロ写真。
そこにはかつての日本海軍の戦艦【伊勢】の姿がありました。
ミリタリーオタクの私も初めて見る戦艦【伊勢】の写真でした。
私「大変珍しい貴重なお写真をお持ちですね。初めて見ました。」
お客様「実はわたし戦時中【伊勢】の乗組員だったんです。」
私「えっ、ほんまですか。お客様とお会い出来て光栄です。」
それから5時間程、戦艦談議に花が咲いたのを覚えています。
戦艦【伊勢】は旧日本海軍の戦艦の中でも特殊な戦艦でした。
何度も何度も改装改修を積み重ね、<航空戦艦>となりました。
ところで皆様<航空戦艦>ってどんな戦艦かご存じですか?
航空と言うだけあって後部甲板から飛行機が射出されます。
【翔鶴】や【瑞鶴】と言った本格的な空母ではありませんが、
搭載機数22機という軽空母並の航空打撃力を持っていました。
ちなみに戦時中は戦艦を含め、艦船の写真撮影はご法度です。
もし艦船の撮影行為が見つかればスパイ扱いで大変な事態に。
当時の戦艦写真は極秘中の極秘、第一級極秘事項だったのです。
【大和】等の有名戦艦の現存写真が少ないのはこの事からです。
お客様に見せて頂いた写真は、
唯一、呉の海軍工廠で撮られた【伊勢】の貴重なお写真でした。
話に夢中で、
お客様が持参された写真を額装するのをすっかり忘れてしまい、
額装作業が完了したのは夕方になっていたのを覚えています。
わたくし位の年代の男の子なら誰でもプラモデルに夢中になりましたよね。
わたくし、
小学校の低学年の頃から近くの模型店に入り浸りの毎日を送っていました。
『タミヤ』『ニチモ』の戦艦スケールモデルをお小遣いで幾つも購入していました。
プラモパケに描かれている 画家:小松崎茂さん の箱絵に心を躍らせていました。
今現在、
絵画・額縁販売を生業にしているのも、幼少期の小松崎絵画の影響が大きいのです。
そんなミリタリーオタクのわたくし、
かつての旧日本帝国海軍<航空戦艦【伊勢】>乗組員のお客様に直接お話聞けた事。
わたくしの記憶の宝物になりました。
当時のお客様、今でもお元気であれば100歳を超えていらっしゃると思います。
大戦中のたくさんの貴重なお話を聞かせて下さり、本当に有難う御座いました。
いつまでもお元気でいて下さいね。